3月の新刊:マンガ視覚文化論――見る、聞く、語る

2017年 3月 2日 コメントは受け付けていません。

マンガ 書影マンガ視覚文化論
見る、聞く、語る
編者=鈴木雅雄+中田健太郎
執筆=夏目房之介+三輪健太朗+岩下朋世+細馬宏通+泉信行+佐々木果+森田直子+宮本大人+伊藤剛+石岡良治

判型:A5判並製
頁数:424頁
定価:3200円+税
ISBN:978-4-8010-0183-1 C0095
装幀:宗利淳一
3月25日頃発売!


〈マンガ〉は何を可能にしたのか?
前著『マンガを「見る」という体験』に続き、マンガ研究の最前線を走る12名によるマンガ論のハードコア!!
〈マンガ的体験〉を〈近代〉の枠組みのなかに置き、マンガを「見る」「聞く」「語る」という知覚体験から捉えなおし、コマ/フレーム/フキダシについて斬新な切り口から論じる画期的な論集。


目次
序章 「見る」ことから「語る」ことへ(中田健太郎)

Ⅰ 表現論と視覚文化論――「読む」のか「見る」のか
「表現論」から二十年――マンガと近代について考えること夏目房之介)
マンガ、あるいは「見る」ことへの懐疑――いがらしみきおとマンガの「限界」三輪健太朗)
「マンガと見なす」ことについて――「体験としてのマンガ」と少女マンガ様式岩下朋世)

Ⅱ 感覚の広がり――「見る」から「聞く」「感じる」へ
フキダシのないセリフ――私はあなたの声を作り出す鈴木雅雄)
吹き出しの順序と帰属について(細馬宏通)
漫画を「見る」という現象――人間とメディウムを中心にして泉信行)

Ⅲ 語るイメージの近代――「読む」ことと「聞く」こと
まんがの形式化と物語(佐々木果)
初期ストーリー漫画におけるキャプションとフキダシ――漫画の語りに必要な言葉とは何か森田直子)
漫画を「聴く」という体験――漫画における音声表象の利用についての歴史的素描宮本大人)

Ⅳ マンガのフレームとシステム――ふたたび表現をめぐって
多段階フレーム試論――目のひかりからコマへ伊藤剛)
切りとるフレームとあふれたフレーム(中田健太郎)
反復の悪夢――漫☆画太郎と出来事の連鎖石岡良治)

終章 観察者の行方――ポスター、絵本、ストーリー・マンガ鈴木雅雄)

 

編者について
鈴木雅雄(すずきまさお)
1962年、東京都生まれ。早稲田大学教授。専攻、シュルレアリスム研究。著書に、『シュルレアリスム、あるいは痙攣する複数性』(平凡社、2007年)、編著に、『マンガを「見る」という体験』(水声社、2014年)、訳書に、ジョルジュ・セバッグ『崇高点――ブルトン、ランボー、カプラン』(水声社、2016年)など。

中田健太郎(なかたけんたろう)
1979年、東京都生まれ。日本大学ほか非常勤講師。専攻、シュルレアリスム研究。著書に、『ジョルジュ・エナン――追放者の取り分』(水声社、2013年)、『マンガを「見る」という体験』(共著、水声社、2014年)、訳書に、J・シェニウー=ジャンドロン『シュルレアリスム、あるいは作動するエニグマ』(共訳、水声社、2015年)など。

【関連書】
『マンガを「見る」という体験』  編=鈴木雅雄/執筆=伊藤剛+野田謙介+齊藤哲也+加治屋健司+中田健太郎 2800円+税

 

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