今福龍太コレクション〈パルティータ〉 『クレオール主義 パルティータⅠ』刊行記念トークイベント開催のお知らせ
2017年 4月 13日 コメントは受け付けていません。
今福龍太×松田法子
「境界の場所にはクレオールの虹が立つ」
26年前に初版が刊行され、以後、読者の静かな支持を得ながら変容をつづけてきた書物『クレオール主義』。
日本における「境界の思考」「ボーダー論」「ポストコロニアル研究」の重要な一里塚となったこの著作が、このほどまったく新しい装いをまとって、小社から復刊しました。今福龍太の著作コレクション〈パルティータ〉の第1巻です。内容も大幅に刷新され、まるでポスト・オバマ時代=トランプ時代に再び現れた、アクチュアルなヴィジョンをはらむ「新著」のような佇まいです。
この「変容する書物」の来歴と現在時とをめぐって、著者である今福龍太先生と、建築・都市史の俊秀にして新たな「フィールド」理論を模索する松田法子先生が対話します。
「場所」「越境」「ヴァナキュラー」「無国籍」「ディアスポラ」「汀」といったテーマの周辺を自由に彷徨いながら、流動する現代世界をあらたな視点から読み解くヒントを探ります。
『クレオール主義』に掲載された多くの写真・図版を投影し、クレオールの虹の大きな弧の下で語り合う、熱帯市場の華やぎのような2時間です。ふるってご参加ください!
参加を希望される方は、本屋B&Bのウェブサイトより直接お申し込み下さい。
場所:本屋 B&B 東京都世田谷区北沢2-12-4 2F
日時:2017年4月15日(土)
開場:13:30/開演:14:00/終了予定:16:00
参加費:1,500 円+1 drink order
今福龍太(いまふく・りゅうた)
1955年生まれ。文化人類学者・批評家。東京外国語大学大学院教授。サンパウロ・カトリック大学客員教授として映像論/偶景論のセミナーを随時担当。ま た、群島という地勢に遊動的な学びの場の創造を求めて2002年より巡礼型の野外学舎〈奄美自由大学〉を主宰。おもな著書に『ブラジルのホモ・ルーデン ス』(月曜社)、『ミニマ・グラシア』『群島-世界論』『薄墨色の文法』『ジェロニモたちの方舟』(以上、岩波書店)、『書物変身譚』(新潮社)、『わた したちは難破者である』『わたしたちは砂粒に還る』(以上、河出書房新社)、『レヴィ=ストロース 夜と音楽』『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(以上、みすず書房)などがある。
松田法子(まつだ・のりこ)
1978年生まれ。京都府立大学大学院生命環境科学研究科専任講師。専門は建築史・都市史。著書に『絵はがきの別府』(左右社)、編著に『危機と都市 Along the water』(左右社)、論考に「温泉場の私娼とその空間」(佐賀朝・吉田伸之編『シリーズ遊廓社会2近世から近代へ』(吉川弘文館)など。人と場所との 豊かな関係につき、空間・社会・技術・建築・歴史などの生活文化的側面と、風景・景観・場所のイメージなど美学的側面の両面から調査研究を行っている。近 年は「汀の人文史」にもとりくみ、水際の土地への人間の居住に焦点をあててその揺動性や境界性からうまれる生の営み・技術・哲学について考察を重ねてい る。