6月の新刊:群島-世界論 パルティータⅡ

2017年 6月 9日 コメントは受け付けていません。

群島世界論
群島-世界論

パルティータⅡ
今福龍太(著)

判型:四六判上製
頁数:514頁
定価:4500円+税
ISBN:978-4-8010-0252-4 C0010
装幀:西山孝司
好評発売中!


〈世界〉を〈群島〉として再創造する。
このヴィジョンを羅針盤として、〈全-世界〉の島々にいまも息吹く〈ことば〉〈文化〉〈記憶〉と出遭うために航海におもむくこと。近代世界を支配する大陸的な原理から離れ、一元化された歴史と地理によって囲い込まれた時と場所を解き放ちながら、〈海〉と〈群島〉のヴィジョンによって世界をあらたに認識し、接続するための方法論の更新をめざした著者のはるかなる思想的到達点。〈群島-世界〉なる未知の水平線をめざす、謎を孕んだ冒険的大著。

目次
海の凡例
前衛の島々
群島認識地図
群島世界図

1 デルタの死者たち
2 時の疾走
3 浦巡りの奇蹟
4 南の糸、あるいは歴史の飛翔力
5 二世の井
6 メランコリーの孤島
7 種の起源、〈私〉の起源
8 名もなき歴史の子供
9 誰でもない者(オメーロス)の海へ
10 薄明の王国
11 ブラジル島、漂流
12 私の舌である
13 音楽の小さな環
14 一九二二年の贈与(ギフト)
15 言語の多島海
16 イデアとしての鯨
17 痛苦の規範
18 ハヌマーンの地図
19 白熱の天体
20 私という群島



後衛の島々
島=縞はどこにあったのだろうか? 群島写真帳
後記


著者について
今福龍太(いまふくりゅうた)
1955年、東京に生まれ、湘南で育つ。1980年代初頭よりメキシコ、キューバ、ブラジル、アメリカ南西部に滞在し調査研究に従事。サンパウロ大学、サンパウロ・カトリック大学などで客員教授を歴任。東京外国語大学大学院教授。2002年より奄美群島において巡礼型の野外学舎「奄美自由大学」を主宰。主な著書に、『荒野のロマネスク』(筑摩書房、1989/岩波現代文庫、2001)、『感覚の天使たちへ』(平凡社、1990)、『野性のテクノロジー』(岩波書店、1995)、『ここではない場所』(岩波書店、2001)、『ミニマ・グラシア』(岩波書店、2008)、『ブラジルのホモ・ルーデンス』(月曜社、2008)、『身体としての書物』(東京外国語大学出版会、2009)、『レヴィ=ストロース 夜と音楽』(みすず書房、2011)、『薄墨色の文法』(岩波書店、2011)、『書物変身譚』(新潮社、2014)、『ジェロニモたちの方舟』(岩波書店、2015)、『わたしたちは難破者である』『わたしたちは砂粒に還る』(河出書房新社、2015)、『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(みすず書房、2016。読売文学賞受賞)、『クレオール主義(パルティータⅠ)』(水声社、2017)など。主な編著書に、レヴィ=ストロース『サンパウロへのサウダージ』(編訳、みすず書房、2008)、多木浩二『映像の歴史哲学』(編、みすず書房、2013)など。


関連書
クレオール主義 パルティータⅠ/今福龍太/4000円+税

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