7月の新刊:ボーダー・クロニクルズ パルティータⅣ

2017年 8月 1日 コメントは受け付けていません。

ボーダークロニクルズボーダー・クロニクルズ
パルティータⅣ
今福龍太(著)

判型:四六判上製
頁数:272頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0254-8 C0036
装幀:西山孝司
好評発売中!


「越境者たちのアメリカ」はいまだに未知のアメリカである――
この陰翳に富んだアメリカの出現をよそに、アメリカ国家はいま何を真に抑圧しようとしているのだろうか? 異邦で不意に訪れるいまを描き出す軽やかな〈日誌〉。国境地帯を車で飛ばす旅人の移ろう視線が物語る一人称の〈小説〉。そして、バラ色の砂漠の民が奏でる音楽に目覚めた人類学者が記す鮮烈な〈民族誌〉。読み手によってさまざまな表情を見せる傑作紀行。


目次
別の時、別の場所で
ディアスポラの美学を求めて
ホノルルの窓から
恩寵が降り立つところ
砂漠と孤独
彼は祖母の胸で骨の振動する音を聴いた
十月十二日、サンタフェ
瓢簞の神の傍らに
遥かなまなざし
帰還と再会
シャラコ、銀河の首飾り
源流へ

初版あとがき
夢日誌――アメリカスの汀で


著者について
今福龍太(いまふくりゅうた)
1955年、東京に生まれ、湘南で育つ。1980年代初頭よりメキシコ、キューバ、ブラジル、アメリカ南西部に滞在し調査研究に従事。サンパウロ大学、サンパウロ・カトリック大学などで客員教授を歴任。東京外国語大学大学院教授。2002年より奄美群島において巡礼型の野外学舎「奄美自由大学」を主宰。主な著書に、『荒野のロマネスク』(筑摩書房、1989/岩波現代文庫、2001)、『感覚の天使たちへ』(平凡社、1990)、『野性のテクノロジー』(岩波書店、1995)、『ここではない場所』(岩波書店、2001)、『ミニマ・グラシア』(岩波書店、2008)、『ブラジルのホモ・ルーデンス』(月曜社、2008)、『身体としての書物』(東京外国語大学出版会、2009)、『レヴィ=ストロース 夜と音楽』(みすず書房、2011)、『薄墨色の文法』(岩波書店、2011)、『書物変身譚』(新潮社、2014)、『ジェロニモたちの方舟』(岩波書店、2015)、『わたしたちは難破者である』『わたしたちは砂粒に還る』(いずれも河出書房新社、2015)、『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(みすず書房、2016。読売文学賞受賞)、『クレオール主義(パルティータⅠ)』『群島-世界論(パルティータⅡ)』(いずれも水声社、2017)など。主な編著書に、レヴィ=ストロース『サンパウロへのサウダージ』(編訳、みすず書房、二〇〇八年)、多木浩二『映像の歴史哲学』(編、みすず書房、二〇一三年)など。


関連書
クレオール主義 パルティータⅠ/今福龍太/4000円+税
群島-世界論 パルティータⅡ/今福龍太/4500円+税

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