11月の新刊:非‐場所 ――スーパーモダニティの人類学に向けて《人類学の展回》
2017年 11月 7日 コメントは受け付けていません。
非‐場所
スーパーモダニティの人類学に向けて
《人類学の展回》
マルク・オジェ(著)
中川真知子(訳)
判型:四六判上製
頁数:176頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0287-6 C0010
装幀:宗利淳一
11月15日頃発売!
誰もが孤独で誰もが似通る、匿名に満ちた均質な現代空間――
インターネットを介したコミュニケーション空間、大規模スーパーマーケットにおける消費空間、空港に代表される交通空間。現代では当たり前となったこれらの空間はしかし、歴史をもたず、匿名性に満ちた空間である。歴史とアイデンティティに根ざした「場所」と対置される21世紀の「非‐場所」を考察し、「いま・ここ」の新たな理論を立ち上げる。
【目次】
プロローグ
身近な場所とよその場所
人類学の場
場所から非‐場所へ
エピローグ
注
参考文献
訳者あとがき
【著者について】
マルク・オジェ(Marc Augé)
1935年、ポワチエに生まれる。人類学者。EHESSにて指導教授を務める(一九八五年から九五年まで院長)。現代社会について人類学的手法から分析を試みている。主な著作に、『権力およびイデオロギー理論』(Hermann, 1975)、『リュクサンブール公園を行く』(Hachette, 1986)、『国家なき全体主義』(邦訳、勁草書房、1995年)、『同時代世界の人類学』(邦訳、藤原書店、2002年)、『メトロの民族者』(水声社、近刊)などがある。
【訳者について】
中川真知子(なかがわまちこ)
1982年、東京に生まれる。パリ第三大学博士課程修了。現在、慶應義塾大学専任講師。専攻、20世紀フランス文学・思想。主な論文に、La stratégie langagière de la fiction dans l’œuvre de Georges Bataille. Entre genèse et établissement du texte(thèse de doctrat, 2014)。翻訳に、『日仏翻訳交流の過去と未来』(部分訳、大修館書店、2014年)などがある。
【関連書】
法が作られているとき――近代行政裁判の人類学的考察/ブルーノ・ラトゥール/堀口真司訳/4500円+税
流感世界――パンデミックは神話か?/フレデリック・ケック/小林徹訳/3000円+税
フレイマー・フレイムド/トリン・T・ミンハ/小林富久子・矢口裕子・村尾静二訳/4000円+税
作家、学者、哲学者は世界を旅する/ミシェル・セール/清水高志訳/2500円+税
多としての身体――医療実践における存在論/アネマリー・モル/浜田明範・田口陽子訳/3500円+税
ヴァルター・ベンヤミンの墓標/マイケル・タウシグ/金子遊・井上里・水野友美子訳/3800円+税
変形する身体/アルフォンソ・リンギス/小林徹訳/2800+税
インディオの気まぐれな魂/エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ/近藤宏・里見龍樹訳/2500円+税
部分的つながり/マリリン・ストラザーン/大杉高司・浜田明範・田口陽子・丹羽充・里見龍樹訳/3000円+税