12月13日付 日本経済新聞朝刊
2009年 12月 14日 コメントは受け付けていません。
2011年まで足かけ3年にわたって刊行予定の、
小社30周年記念出版《シュルレリスムの25時》全10巻。
初回配本の2冊が刊行され、各方面で話題となっていますが、
先週の東京新聞につづいて、日本経済新聞の
「フロントライン」でも紹介されました(左の画像)。
文化部ご担当者様、ありがとうございます!
第1回配本のゲラシム・ルカは、
ジル・ドゥルーズが「もっとも偉大な詩人のひとり」と呼び、
ドゥルーズ=ガタリの『アンチ=オイディプス』の
発想の原点ともなった詩人です。
堀江敏幸氏の『おぱらばん』で
その名を知ったかたも少なくないかもしれません。
本書の付録には、「吃音の詩人」と呼ばれた
彼の貴重な本邦初訳の詩篇も掲載されています。
「吃音の詩」とはどのようなものか、ぜひ本書で確認してみてください!
いっぽう、ヴィクトル・ブローネルは、
古くから澁澤龍彦ら具眼の士の注目を浴びていながら、
日本では顧みられることの少なかった画家。
(6月には、TV東京『開運! なんでも鑑定団』で
紹介されたのでご存知のかたも多いのでは?)
彼は、ある事件によって片目を失ったことで
しばしば「予言的な画家」と称されてきましたが、
果たして本当にそうなのか?
気鋭の著者が、ブローネルの実像に肉薄します。
こちらは付録として130点以上の図版を別丁で掲載し、
ブローネルの画業を手軽に通覧できるスタンダード・ワークともなっています。
いま、来年1月末日の発売に向けて、
第2回配本『クロード・カーアン』の編集作業も
佳境入ってきました。世界的にも類を見ないこの企画、
どうかますますのご支援をお願いいたします!
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鈴木雅雄
ゲラシム・ルカ ノン=オイディプスの戦略
四六判上製256頁/定価2500円+税978-4-89176-761-7 C0398
装幀=宗利淳一+田中奈緒子
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齊藤哲也
ヴィクトル・ブローネル 燐光するイメージ
四六判上製総384頁(別丁図版128頁)/定価3500円+税978-4-89176-762-4 C0371
装幀=宗利淳一+田中奈緒子