12月の新刊:三島由紀夫の死《ヘンリー・ミラー・コレクション15》
2017年 12月 10日 コメントは受け付けていません。
三島由紀夫の死
ヘンリー・ミラー・コレクション15
松田憲次郎+小林美智代+萩野亮+野平宗広(訳)
判型:四六判上製
頁数:246頁
定価:2800円+税
ISBN:978-4-8010-0004-9 C0398
装幀:宗利淳一
11月25日発売!
私はミラーの書くものに大いに感服している。実に壊乱的だ! 彼は、何と言ったらいいか、要するに熱狂にかられる男なのだ。それも意図的に。そうして、自分の作風を確立したのである。――マン・レイ
ブニュエルを称賛する「黄金時代」、ブラッサイを語る「パリの眼」、三島由紀夫自決の翌年に発表された出色の日本人論といえる「三島由紀夫の死」をはじめ10編のエッセイを収録。
【目次】
自己を語る
自伝的覚書/ブルックリン橋
生の哲学
心の知恵
映像の領域
黄金時代/パリの眼
友人との対話
ハムレット――ある書簡/若きベトナム詩人への手紙
同時代の文学・芸術運動との対決
いたるところにいるシュルレアリストへの公開状
アラブ・極東への眼差し
アルベール・コスリーの小説/三島由紀夫の死
解題
ヘンリー・ミラーのエッセイについて 松田憲次郎
【著者について】
ヘンリー・ミラー(Henry Miller)
1891年、ニューヨークに生まれ、ヨーロッパを放浪し、1934年に『北回帰線』をパリで発表。当初アメリカでは発禁となるが、1964年に連邦最高裁の猥褻文書ではないとの判決で世界的にベストセラーとなる。『南回帰線』、『セクサス』、『冷暖房装置の悪夢』など多数の著作がある。
【訳者について】
松田憲次郎(まつだけんじろう)
1951年、横浜市に生まれる。パリ第三大学大学院博士課程修了(文学博士)。尚絅学院大学名誉教授。専攻、米仏比較文学。主な著書に、『ヘンリー・ミラーを読む』(共編著、2008年)、主な訳書に、ヘンリー・ミラー『南回帰線』(2004年)、グレアム・ターナー『フィルム・スタディーズ』(2012年、いずれも水声社)などがある。
小林美智代(こばやしみちよ)
大阪府に生まれる。大谷女子大学大学院博士後期課程満期退学。文学博士。現在、大阪音楽大学講師。専攻、アメリカ文学。主な著書に、『ヘンリー・ミラーの文学――愛の欠落から追求へ』(水声社、2010年)、『アメリカ文学史新説』(共著、大阪教育図書、2004年)、主な訳書に、ヘンリー・ミラー『クリシーの静かな日々』(共訳、水声社、2004年)などがある。
萩埜亮(はぎのりょう)
1985年、東京都に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。現在、ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校博士課程に在籍。専攻、アメリカ文学。
野平宗弘(のひらむねひろ)
1971年、千葉県に生まれる。東京外国語大学大学院博士課程修了。現在、東京外国語大学大学院講師。専攻、ベトナム文学。主な著書に、『新しい意識 ベトナムの亡命思想家ファム・コン・ティエン』(岩波書店、2009年)、『ヘンリー・ミラーを読む』(共著、水声社、2008年)などがある。
【ヘンリー・ミラー・コレクション 第2期 全6巻】
母 小林美智代訳/3000円
冷暖房完備の悪夢 金澤智訳 次回刊行
わが生涯の書物 野平宗弘+佐藤亨+河野賢司ほか訳/5000円
友だちの本 中村亨+本田康典+鈴木章能訳/4000円
対話/インタヴュー集成 松田憲次郎+中村亨+鈴木章能+泉澤みゆき訳/3000円
※価格は税別です。