1月の新刊:マイタの物語《フィクションのエル・ドラード》
2018年 1月 15日 コメントは受け付けていません。
マイタの物語
《フィクションのエル・ドラード》
マリオ・バルガス・ジョサ(著)
寺尾隆吉(訳)
判型:四六判上製
頁数:336頁
定価:2800円+税
ISBN:978-4-8010-0266-1 C0397
装幀:宗利淳一
1月25日頃発売!
バルガス・ジョサは文学という果てしない饗宴を今も変わらぬ情熱で生き続けている。――フアン・ガブリエル・バスケス
1958年、ペルー山間部でごく小規模な反乱があった。首謀者はトロツキー派の組合運動家、名前はマイタ。その20年後、とある作家はこの事件を小説で再現しようと、事件の証言者たちを辿ってインタビューを試みる。しかし、証言者たちの語りは食い違い、反乱の全貌は窺えないまま最後の証言者マイタの居場所を突き止めることになる……。
史実とフィクションを意図的に交錯させる大胆な手法を試みた、ノーベル賞作家によるメタ・フィクション。
【著者について】
マリオ・バルガス・ジョサ(Mario Vargas Llosa)
1936年、ペルーのアレキパ生まれ。長編小説『都会と犬ども』(1963年)によりビブリオテカ・ブレベ賞を受賞して「ラテンアメリカ文学のブーム」の花形となった後、『緑の家』(1966年)、『ラ・カテドラルでの対話』(1969年)、『世界終末戦争』(1981年)、『チボの饗宴』(2000年)といった長編や、文学評論集『嘘から出たまこと』(1990年)など、現在まで多数の作品を残している。1994年にセルバンテス賞、2010年にノーベル文学賞を受賞。
【訳者について】
寺尾隆吉(てらおりゅうきち)
1971年、愛知県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。現在、フェリス女学院大学国際交流学部教授。専攻、現代ラテンアメリカ文学。主な著書には、『魔術的リアリズム――20世紀のラテンアメリカ小説』(水声社、2012年)、『ラテンアメリカ文学入門――ボルヘス、ガルシア・マルケスから新世代の旗手まで』(中公新書、2016年)。主な訳書には、『水を得た魚――マリオ・バルガス・ジョサ自伝』(水声社、2016年)、マリオ・レブレーロ『場所』(水声社、2017年)などがある。
【フィクションのエル・ドラード】(既刊=★)
襲撃 レイナルド・アレナス/山辺弦訳 2200円+税(★)
気まぐれニンフ ギジェルモ・カブレラ・インファンテ/山辺弦訳
時との戦い アレホ・カルペンティエール/鼓直訳
対岸 フリオ・コルタサル/寺尾隆吉訳 2000円+税(★)
八面体 フリオ・コルタサル/寺尾隆吉訳 2200円+税(★)
境界なき土地 ホセ・ドノソ/寺尾隆吉訳 2000円+税(★)
ロリア侯爵夫人の失踪 ホセ・ドノソ/寺尾隆吉訳 2000円+税(★)
夜のみだらな鳥 ホセ・ドノソ/鼓直訳
ガラスの国境 カルロス・フエンテス/寺尾隆吉訳 2800+税(★)
案内係 フェリスベルト・エルナンデス/浜田和範訳
場所 マリオ・レブレーロ/寺尾隆吉訳 2200円+税(★)
別れ フアン・カルロス・オネッティ/寺尾隆吉訳 2000円+税(★)
帝国の動向 フェルナンド・デル・パソ/寺尾隆吉訳
人工呼吸 リカルド・ピグリア/大西亮訳 2800円+税(★)
圧力とダイヤモンド ビルヒリオ・ピニェーラ/山辺弦訳(★)
ただ影だけ セルヒオ・ラミレス/寺尾隆吉訳 2800円+税(★)
孤児 フアン・ホセ・サエール/寺尾隆吉訳 2200円+税(★)
傷痕 フアン・ホセ・サエール/大西亮訳 2800円+税(★)
マイタの物語 マリオ・バルガス・ジョサ/寺尾隆吉訳(★)
コスタグアナ秘史 フアン・ガブリエル・バスケス/久野量一訳 2800円+税(★)
証人 フアン・ビジョーロ/山辺弦訳
* タイトル、訳者は予告なく変更になる場合があります。ご了承下さい。