5月の新刊:プリーモ・レーヴィ――失われた声の残響
2018年 4月 23日 コメントは受け付けていません。
プリーモ・レーヴィ
失われた声の残響
ガブリエッラ・ポーリ+ジョルジョ・カルカーニョ(著)
二宮大輔(訳)
判型:四六判上製
頁数:510頁
定価:4500円+税
ISBN:978−4−8010−0337−8 C0098
装幀:宗利淳一
5月上旬発売!
プリーモ・レーヴィは、過酷なアウシュヴィッツ強制収容所時代をくぐりぬけ、いかにして20世紀を代表する作家になりえたのか?
新聞や雑誌、ラジオやテレビで録音、録画されたテープ、または講演、討論のリポート、学生との対話や個人的な会話の記録……。レーヴィがさまざまな場で語った膨大な記録を巧みに組み立てなおし、いまだ謎につつまれる作家の人物像と、創作の秘密をあらわにする迫真の書。
【目次】
初版まえがき
新版まえがき
第1章 ケンタウロス
第2章 新しい受肉
第3章 溶接
第4章 詩、奇妙な感染症
第5章 研究所から書き物机に
第6章 休暇の合間
第7章 分水嶺
第8章 「我々が黙れば、誰が口を開くのか?」
第9章 与えることと持つこと
第10章 幸せな創造物
第11章 ユダヤ性
第12章 領域侵攻
第13章 円が閉じる
原注
訳注
訳者あとがき
【著者について】
ガブリエッラ・ポーリ(Gabriella Poli)
1920年、トリノに生まれ、2012年、没した。大学を卒業後、レジスタンス運動中に、違法出版物に寄稿する形でジャーナリスト活動を始める。1947年から1954年までは「アヴァンティ!」紙で記者として勤務し、1955年「ラ・スタンパ」』紙に入社。1972年、調査記事「なぜ貧困層は子供を産みすぎるのか?」でサン=ヴァンサン報道賞の記事部門を受賞。1977年から論説主幹。
ジョルジョ・カルカーニョ(Giorgio Calcagno)
1929年、リグーリア州とピエモンテ州を血筋に持つ家系に生まれ、2004年、没した。ジェノヴァで大学を卒業後、1953年、ジャーナリストとしての活動を開始。1962年から「ラ・スタンパ」紙に勤務し、「社会と文化」欄を担当。1992年からは同紙の寄稿者となる。著書に、小説『他者による福音書、七日目、囚人たちの遊び』(1991年、グリンツァーネ・カブール特別賞受賞)がある。その他にも詩、エッセイなどの作品多数。
【訳者について】
二宮大輔(にのみやだいすけ)
1981年、愛媛県生まれ。関西学院大学卒業後、イタリアへ留学。2012年、ローマ第三大学文学部卒業。日本に帰国後、通訳・翻訳業に従事。2016年、文化庁新進芸術家海外研修の成果公演のためにエドゥアルド・デ・フィリッポの戯曲『フィルメーラ・マルトゥラーノ』を翻訳。