10月の新刊:ライオンを殺せ《フィクションのエル・ドラード》

2018年 10月 5日 コメントは受け付けていません。

ライオンを殺せ書影ライオンを殺せ
《フィクションのエル・ドラード》
ホルヘ・イバルグエンゴイティア(著)
寺尾隆吉(訳)

判型:四六判上製
頁数:264頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0267-8 C0397
装幀:宗利淳一
10月25日頃発売!

ホルヘ・イバルグエンゴイティアはバスター・キートンのように真顔でわれわれ読者を笑わせる。オクタビオ・パス

《88年に及ぶ英雄的独立戦争の末、1898年にアレパは独立国となった。独立戦争最後の生き残りで、「独立戦争の英雄少年」として名高い陸軍元帥ドン・マヌエル・ベラウンサランが大統領を務め、憲法上最後となる四期目を全うしつつある。》
恐怖政治で権力を掌握する独裁者が治める国アレパの《真の独立》は成し遂げられるのか? 陰謀、クーデター、暗殺計画…… さまざまな思惑が入り乱れるハードボイルド小説さながらの「政治喜劇」。

著者について
ホルヘ・イバルグエンゴイティア(Jorge Ibargüengoitia)
1928年、メキシコのグアナフアト生まれ。母子家庭に育ち、母の願いで最初はエンジニアを志したものの、中退してメキシコ国立自治大学で文学を専攻、ロドルフォ・ウシグリに師事して劇作を手掛けた。60年代から長編小説の執筆に乗り出し、『八月の閃光』(1964年、カサ・デ・ラス・アメリカス賞)と『ライオンを殺せ』(1969年)の成功でスペイン語圏に名を知られる。売春宿での殺人事件を取り上げた問題作『死んだ女たち』(1977年)や『二つの犯罪』(1979年)でメキシコ文壇に揺るぎない地位を確立した後、70年代末にはパリへ移り住んで創作に打ち込むとともに、『エクセルシオール』紙や『ブエルタ』誌に寄稿を続けた。83年に飛行機事故で死去。

訳者について
寺尾隆吉(てらおりゅうきち)
1971年、愛知県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。現在、フェリス女学院大学国際交流学部教授。専攻、現代ラテンアメリカ文学。主な著書には、『魔術的リアリズム│――二〇世紀のラテンアメリカ小説』(水声社、2012年)、『ラテンアメリカ文学入門――ボルヘス、ガルシア・マルケスから新世代の旗手まで』
(中公新書、2016年)。主な訳書には、マリオ・バルガス・ジョサ『マイタの物語』(水声社、2018年)フリオ・コルタサル『奪われた家/天国の扉 動物寓話集』(光文社古典新訳文庫、2018年)などがある。

フィクションのエル・ドラード】(既刊=★)
襲撃 レイナルド・アレナス/山辺弦訳  2200円+税(★)
気まぐれニンフ ギジェルモ・カブレラ・インファンテ/山辺弦訳
時との戦い アレホ・カルペンティエール/鼓直/寺尾隆吉訳
方法異説 アレホ・カルペンティエール/鼓直訳(★)
対岸 フリオ・コルタサル/寺尾隆吉訳  2000円+税(★)
八面体 フリオ・コルタサル/寺尾隆吉訳  2200円+税(★)
境界なき土地 ホセ・ドノソ/寺尾隆吉訳  2000円+税(★)
ロリア侯爵夫人の失踪 ホセ・ドノソ/寺尾隆吉訳 2000円+税(★)
夜のみだらな鳥 ホセ・ドノソ/鼓直訳 3500円+税(★)
ガラスの国境 カルロス・フエンテス/寺尾隆吉訳 2800+税(★)
案内係 フェリスベルト・エルナンデス/浜田和範訳
場所 マリオ・レブレーロ/寺尾隆吉訳 2200円+税(★)
別れ フアン・カルロス・オネッティ/寺尾隆吉訳 2000円+税(★)
犬を愛した男 レオナルド・パドゥーラ/寺尾隆吉訳
帝国の動向 フェルナンド・デル・パソ/寺尾隆吉訳
人工呼吸 リカルド・ピグリア/大西亮訳 2800円+税(★)
圧力とダイヤモンド ビルヒリオ・ピニェーラ/山辺弦訳(★)
レオノーラ エレナ・ポニアトウスカ/富田広樹訳
ただ影だけ セルヒオ・ラミレス/寺尾隆吉訳 2800円+税(★)
孤児 フアン・ホセ・サエール/寺尾隆吉訳  2200円+税(★)
傷痕 フアン・ホセ・サエール/大西亮訳 2800円+税(★)
マイタの物語 マリオ・バルガス・ジョサ/寺尾隆吉訳(★)
コスタグアナ秘史 フアン・ガブリエル・バスケス/久野量一訳 2800円+税(★)
証人 フアン・ビジョーロ/山辺弦訳
* タイトル、訳者は予告なく変更になる場合があります。ご了承下さい。

Comments are closed.