11月の新刊:川島雄三は二度生まれる
2018年 11月 2日 コメントは受け付けていません。
川島雄三は二度生まれる
川崎公平・北村匡平・志村三代子(編)
判型:四六判上製
頁数:352頁
定価:3200円+税
ISBN:978-4-8010-0377-4 C0074
装幀:宗利淳一
11月16日発売!
★11月10日(土)、シンポジウム「川島雄三は二度生まれる」(明治学院大学白金キャンパス)にて先行発売予定!
詳細はこちらから。
川島雄三生誕100年記念出版!
サヨナラだけが人生なのか!?――
今よみがえる、百花繚乱、融通無碍、カワシマ流映画美学。
『幕末太陽傳』『洲崎パラダイス 赤信号』『しとやかな獣』をはじめ数多の傑作・奇作・迷作を世に問い、日本映画史に怪光を放つ異才、川島雄三。批評的・分析的な介入を奇妙にかわし、明確な言語化を拒み続けたそのフィルモグラフィに、一群の言葉を与える時がついに訪れた。作品論、女優・男優論、映像論や音響論まで。豪華執筆陣が鮮麗に切り拓く、川島雄三の新世紀。
[特別インタビュー]若尾文子&山田洋次
【目次】
序(川崎公平)
Ⅰ
川島雄三におけるロートレアモン主義―『愛のお荷物』を中心に(四方田犬彦)
思想からの積極的逃避―川島雄三と風俗映画(ク・ミナ)
『女であること』、あるいは川島雄三であること(菅野優香)
笑劇とスクリューボール・コメディー―東宝時代における川島雄三の二つの喜劇(ヨハン・ノルドストロム)
破滅した「人間宣言」―『グラマ島の誘惑』における天皇および天皇制風刺について(角尾宣信)
やとわれ監督はかく抗議する―『接吻泥棒』に見る川島雄三の転覆性(斉藤綾子)
コラム①ああいう映画に出るのは死ぬほど悔しい(下村健)
Ⅱ
川島雄三の女たち(上野昻志)
疾走/喧嘩する「三十娘」―川島映画のなかの淡島千景をめぐって(志村三代子)
異色のヒロインの可能性―川島映画における左幸子(鳩飼未緒)
フランキー堺はフレームを越える―川島映画における〈壊乱〉と運動感覚(北村匡平)
コラム②ベンゲットとあのひとの間(山本一郎)
Ⅲ
川島雄三の〈分裂〉と攪乱―その空間設計と可動性(北村匡平)
川島雄三の音響空間―ジャズ、便所、洲崎パラダイス(長門洋平)
川島雄三とメディアの戦後―新しい日本映画史のために(渡邉大輔)
約束と媒介―川島雄三監督作品における未来のイメージ(川崎公平)
若尾文子インタビュー 女優としての転機に
山田洋次インタビュー 鋭さと優しさと
川島雄三フィルモグラフィ
あとがき(志村三代子)
【編者について】
川崎公平(かわさきこうへい)
日本女子大学人間社会学部講師。著書に『黒沢清と〈断続〉の映画』(水声社、2014年)、『映画と文学 交響する想像力』(共著、森話社、2016年)、『リメイク映画の創造力』(共著、水声社、2017年)などがある。
北村匡平(きたむらきょうへい)
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。著書に『スター女優の文化社会学』(作品社、2017年)、『リメイク映画の創造力』(共編著、水声社、2017年)、論文に「映画スターへの価値転換」(『社会学評論』第68巻第2号、2017年)などがある。
志村三代子(しむらみよこ)
都留文科大学文学部准教授。著書に『淡島千景』(共編著、青弓社、2009年)、『映画人・菊池寛』(藤原書店、2013年)、『リメイク映画の創造力』(共編著、水声社、2017年)などがある。
【関連書】
リメイク映画の創造力/北村匡平・志村三代子編/3200円+税
黒沢清と〈断続〉の映画/川崎公平/5000円+税
フィルム・スタディーズ/G・ターナー/2800円+税
ヌーヴェル・ヴァーグの全体像/M・マリ/2800円+税
フランソワ・トリュフォーの映画/A・インスドーフ/4800円+税