2月の新刊:時との戦い《フィクションのエル・ドラード》

2020年 2月 14日

時との戦い時との戦い
《フィクションのエル・ドラード》
アレホ・カルペンティエール(著)
鼓直/寺尾隆吉(訳)

判型:四六判上製
頁数:186頁
定価:2200円+税
ISBN:978-4-8010-0458-0 C0397
装幀:宗利淳一
2月下旬頃発売!


カルペンティエールの作品全体が、未来の記憶であると同時に過去の予告なのだ。(カルロス・フエンテス)
ニグロの老人が振るう杖の一振りにより、崩壊した館がたちまち元の姿へと戻り、亡くなったはずの館主の生涯をその死から誕生へと遡る傑作「種への旅」をはじめ、「夜の如くに」「聖ヤコブの道」を含む旧版に加え、時間の枠組みを大きく逸脱させるユーモアとアイロニーが散りばめられた「選ばれた人びと」「闇夜の祈祷」「逃亡者たち」「庇護権」の四編をあらたに加えた決定版カルペンティエール短編集。
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1月の新刊:絵画逍遥

2020年 2月 5日

絵画逍遥書影絵画逍遥
山梨俊夫(著)

判型:A5判上製
頁数:236頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0448-1 C0070
装幀:宗利淳一
1月下旬発売!

《憧れは、想像を解き放ち、ある未知の場所に向かって想いをとめどなく飛翔させる。》
1枚の絵が語りかける言葉、画家たちの思いに触発され湧き出る想いを綴り、また自己を絵に反映させ思索する日々。ゴッホ、ジャコメッティ、セザンヌ、モネ、マティス、クレー、そして蕪村、広重、劉生らを自在にめぐる書き下ろしエッセイ。
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1月の新刊:自然と文化を越えて《人類学の転回》

2020年 2月 3日

デスコラ_書影自然と文化を越えて
《人類学の転回》
フィリップ・デスコラ(著)
小林徹(訳)

判型:四六判上製
頁数:637頁
定価:4500円+税
ISBN:978-4-8010-0467-2 C0010
装幀:宗利淳一
好評発売中!

新たな人類学の再構築
アチュアル族のインディオとの出逢いをきっかけに、地球規模で広がる四つの存在論を横断し、非人間をも包摂する関係性の分類学を打ち立てる。近代西欧が発明した「自然/文化」という二分法を解体し、人類学に〈転回〉をもたらした記念碑的著作。
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1月の新刊:政治人類学研究《叢書 言語の政治》

2020年 2月 3日

政治人類学研究_書影政治人類学研究
叢書《言語の政治》23
ピエール・クラストル(著)
原毅彦(訳)

判型:A5判上製
頁数:314頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0468-9 C0010
装幀:中山銀士
好評発売中!

根源的な他性と向かい合うために
離散的な遠心力を備える「戦争機械」の概念、進化論的な国家観を覆した「国家に抗する社会」という定理をはじめ、クラストルが遺した思想はいかなる現代的意義をもつのだろうか? 訣別の予感の下でヤノマミ滞在を綴った「最後の砦」、未開社会における政治権力の構造を巧みに分析した「未開人戦士の不幸」ほか、人類学が真に政治的なものになるための12篇の論考を収録。

 なぜなら戦士は社会に区分化という病原菌を持ち込むことで、分離した権力機関となることで、社会の不幸を生むことができたからだ。未開社会が、戦士が持ち込む危険を払いのけるために設立するのは、このような防御メカニズムなのである。つまり、戦士の死と引き替えに区分化していない社会体の生があるのだ。部族の法の主題がここに明らかになる。未開社会は、その存在において、戦争向かっての社会 société-pour-la-guerre なのだ。同時に、そして、同じ理由で、戦士に抗する社会なのだ。(本文より)

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1月の新刊:環境から生まれ出る言葉――日米環境表象文学の風景探訪《エコクリティシズム・コレクション》

2020年 1月 20日

環境から生まれて出る言葉環境から生まれ出る言葉
日米環境表象文学の風景探訪
《エコクリティシズム・コレクション》
小谷一明(著)

判型:四六判上製
頁数:316頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0462-7 C0095
装幀:滝澤和子
好評発売中!

文学空間における〈場〉の力
環境は文学でし語りえないのではないか。アプトン・シンクレア、ダンバー=オーティーズ、カレン・テイ・ヤマシタから林京子、水上勉、日野啓三らの作品を読み解き、彼らにとって環境への意識がどのように生じ、いかにその〈場〉の力に触発された言葉がうまれるのかをさぐり、その意識の変容をたどる。
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2月の新刊:詳注版 カラマーゾフの兄弟

2020年 1月 16日

カラマーゾフの兄弟_書影詳注版 カラマーゾフの兄弟
ドストエフスキー(著)
杉里直人(訳)

判型:A5判並製(2分冊函入)
頁数:本篇 1116頁/別冊 264頁+別丁16頁
定価:18000円+税
ISBN:978-4-8010-0400-9 C0097
装幀:西山孝司
2月上旬発売!

▶︎試し読み(本篇)(注・解説・年譜篇)◀︎
▶︎ご注文についてはこちらへ◀︎


信仰と死、家族関係、殺人ミステリー、生への絶望と希望…
ロシア本国での最新の研究成果を反映し、かつ歴代の日・英・仏・独の翻訳をつぶさに検討しながら作りあげられた、本邦16番目となる新訳の、すべてを1冊に収めた本篇と、見落とされて来た聖書テクストへの密かな言及、ドストエフスキーの他の作品との相互参照、物語の核心部に関連する当時の裁判・教育制度の解説、非ロシア人には分かりにくい諺、衣服、風俗の説明等の膨大な注釈を含む、注・解説・年譜篇からなる豪華二巻本。わが国における本作品の翻訳の長い歴史に、新たな局面を切り開く決定版。
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1月の新刊:バルザック詳説――『人間喜劇』解読のすすめ《水声文庫》

2020年 1月 9日

書影_バルザック詳説バルザック詳説
『人間喜劇』解読のすすめ
《水声文庫》
柏木隆雄(著)

判型:四六判上製
頁数:452頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0457-3 C0098
装幀:宗利淳一
1月25日頃発売!

これぞ,読みの醍醐味! バルザックの小説がいま鮮やかに読み解かれる。
一言一句,目を凝らすようにして小説世界を追いかけると,ぴたりと符号する文字の並び,登場人物の変化,会話の妙,読者を巻き込む位相,そして他の作品への目配せ――バルザックの『人間喜劇』に張り巡らされた仕掛けが動き出す,冴え渡る読みの手ほどき!
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1月の新刊:ジュール・モヌロ――ルサンチマンからの解放《シュルレアリスムの25時》第2期

2020年 1月 9日

書影_モヌロジュール・モヌロ
ルサンチマンからの解放
《シュルレアリスムの25時》
永井敦子(著)

判型:四六判上製
頁数:283頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0307-1 C0398
装幀:宗利淳一
好評発売!

不条理な生の下でも,すべてを肯定すること。
いまなお重要な『シュルレアリスムと聖なるもの』を著したこと以外,その実態は謎に包まれているジュール・モヌロ。フランス文化・思想の潮目に常に顔を覗かせながら,セゼールとも,バタイユとも,ブルトンとも,ドゴールともすれ違い,黙殺の憂き目にあってきた知識人の知られざる生涯に光をあてる。
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1月の新刊:鉤十字の夜

2020年 1月 8日

鉤十字の夜鉤十字の夜
キャサリン・バーデキン(著)
日吉信貴(訳)

判型:四六判上製
頁数:259頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0464-1 C0097
装幀:宗利淳一
1月25日発売!

慟哭の未来史
西暦26XX年、神聖ドイツ帝国――
自民族男性中心主義を掲げるヒトラー教社会において、女性たちは自由と美を剥奪され、男性への服従と男児の出産だけを期待される家畜に等しい存在として徹底的に虐げられていた……
ナチス政権の台頭を峻烈に風刺するのみならず、男尊女卑の過激化によって女性がたどる苛酷な運命を予言する〈フェミニスト・ディストピア小説〉の古典的傑作!
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12月の新刊:帝国の地図 つれづれ草Ⅱ《批評の小径》  

2020年 1月 6日

帝国の地図帝国の地図 つれづれ草Ⅱ
《批評の小径》
ジェラール・マセ(著)
千葉文夫(訳)

判型:46判上製
頁数:182頁
定価:2000円+税
ISBN:978-4-8010-0369-9 C0098
装幀:宗利淳一
12月下旬発売!

ことばと影像
シュルレアリスム的な詩でデビューし、写真家、作家、エッセイストとして独自の作品を生み出してきたジェラール・マセ。
ボルヘスの『創造者』に想を得て、書物や映画、絵画、写真などあらゆる事物を逍遥し、断章で綴る〈簡潔(シンプル)な思索〉のシリーズ第二巻。
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12月の新刊:つれづれ草《批評の小径》  

2020年 1月 6日

つれづれ草つれづれ草
《批評の小径》
ジェラール・マセ(著)
桑田光平(訳)

判型:46判上製
頁数:290頁
定価:2800円+税
ISBN:978-4-8010-0369-2 C0098
装幀:宗利淳一
12月下旬発売!

エクリチュールの魔力
マンディアルグが「闇のなかの、孤独で美しい詩」と称賛し、詩壇デビューしたジェラール・マセ。
文学だけでなく、映画、哲学、古代史、博物誌、生物学、文化人類学にいたるまで、博覧強記ぶりを発揮しながら、無秩序になることなく混在させた、作家の代表作。

新たな秘密の言語を発明しようとしたスルタン、あらゆる雌イノシシに自らの祖母の名をつける勢子、空想のレシピに興じプロの料理人まがいのフランス人捕虜たち、数の語彙をもたぬアマゾンのピダハン族、この世の果てへとたどり着いた松尾芭蕉、幻想から生み出されたわが兄……
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12月の新刊:日本における銅版画の「メティエ」

2019年 12月 24日

銅版画のメティエ日本における銅版画の「メティエ」
1960年以降の日本現代銅版画表現のひろがりからの考察
大矢雅章(著)

判型:A5判上製
頁数:312頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0454-2 C0070
装幀:装幀者名 宗利淳一
12月25日発売!

銅版画とはなにか――その新しい造形的な可能性を追求する。
作家の「うちなる思い」を具現化するために描くのではなく、創ること。戦後日本の銅版画作家駒井哲郎、加納光於、深沢幸雄、長谷川潔、浜口陽三らの作品を読みとき、自作品の制作行程を詳細にたどりつつ銅版画の魅力をさぐる。
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12月の新刊:ラマンタンの入江《批評の小径》  

2019年 12月 20日

ラマンタンの入江ラマンタンの入江
《批評の小径》
エドゥアール・グリッサン(著)
立花英裕・工藤晋・廣田郷士(訳)

判型:46判上製
定価:2800円+税
頁数:273頁
ISBN:978-4-8010-0463-4  C0098
装幀:宗利淳一
12月下旬発売!


立ち上がれ、世界とともに思考せよ!
カリブ海を代表する作家が生まれ育ち、少年時代の記憶を留めるラマンタンの入江。そのさざ波から銀河へと想像力を共鳴させながら、支配と困難に満ちた〈世界〉を思考する、〈ゆらぎ〉をめぐる詩的評論。
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12月の新刊:ジャパノイズ――サーキュレーション終端の音楽  

2019年 12月 18日

ジャパノイズジャパノイズ
サーキュレーション終端の音楽
デヴィッド・ノヴァック(著)
若尾裕・落晃子(訳)

判型:A5判上製
頁数:328頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0415-3 C0073
装幀:宗利淳一
12月下旬発売!

ジャパノイズという現象、ジャパノイズという幻想
90年代に北米で注目され、独自の理想の音楽を実践する世界として「ジャパノイズ」と呼ばれるようになった、日本のアンダーグラウンド・ノイズ・ミュージック。
ノイズの多様性に、そのありのままの創造性に迫る、日本の第一線で活躍するノイジシャンと交流を持つ民族音楽学/人類学の研究者による、10年に渡るフィールドワークの成果。
メルツバウ/インキャパシタンツ/非常階段/マゾンナ/MSBR/ハナタラシ/
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12月の新刊:カドミウム・イエローの窓――あるいは絵画の下層《叢書言語の政治》

2019年 12月 17日

カドミウム・イエローの窓カドミウム・イエローの窓
あるいは絵画の下層
叢書《言語の政治》22
ユベール・ダミッシュ(著)
岡本源太+桑田光平+坂口周輔+陶山大一郎+松浦寿夫+横山由季子(訳)

判型:A5判上製
頁数:341頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0445-0 C0070
装幀:中山銀士
12月下旬発売!

画家にとって、思考するとは何を意味するのだろうか
モンドリアン、デュビュッフェ、クレー、スタインバーグ、アダミ、ルーアンといった作家たちを導きの糸にしながら、二十世紀の美術が依拠してきた理論と歴史の布置を問い直し、その錯綜とした結び目に光を投げかける。バルザック『知られざる傑作』をあつかった「絵画の下層」、ボワにより最良のモンドリアン論として言及された「視線の目覚め」、様式として扱われて来た概念にいちはやく機能としての側面を見出した「アンフォルメル」など、今もなお輝き続ける数々の論考を収録。

 モンドリアンの作品を前にして、われわれは夢想に、また純粋な鑑賞にさえ、身を委ねることはできない。しかし、それは、サルトルがわれわれに認可してくれる感覚的な快楽に加えて、意識の何らかのより内密な働き、定義上割り与えるべき用語のない働きがここで作動し始めるからである。それは、想像の対象を構成することで力尽きてしまうような想像作用とはまったく逆の作用である。知覚がそれに差し出される見るべきものを超え出て、その意味へと向かっていくことが可能であると考えるたびごとに、知覚は最初の経験に、つまり、この白を背景として、またこの黒を図として構成することに躊躇するように知覚を導く経験に、ただちに連れ戻されてしまうことになる。
 タブローは世界とは違って無言ではない。それは何かを語ろうとする。(本文より)

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12月の新刊:コレットの地中海レシピ

2019年 12月 17日

コレットの地中海レシピコレットの地中海レシピ
シドニー=ガブリエル・コレット (著)
村上葉(編訳)

判型:四六判上製
頁数:154頁
定価:2000円+税
ISBN:978-4-8010-0416-0 C0098
装幀:滝澤和子
12月中旬発売!


素朴で豊穣な、昔ながらのフランス料理の真髄がここに
踊り子をしながら、シャネルなどと交流し、自立した女性の先駆けとして、時代の先端を歩み、創作活動を行ったコレット。プロヴァンスの野菜を、パリのパレ・ロワイヤルで楽しんだというグルメの先駆けでもあった女性作家による、おいしいエッセイ。

この人は一昔前の超人気作家、別荘くらい持ったっていいではないか。それがプロヴァンスの家で、幸福の思い出がいっぱい詰まっている。恋の話なんて3行で済んでしまうが料理は一生ものだ。ここにある子羊(アニヨー)を11時間かけて煮込む一品、すぐにも試してみたい。
池澤夏樹

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12月の新刊:クローデル小喜劇集

2019年 12月 13日

クローデル小喜劇集クローデル小喜劇集
ポール・クローデル(著)
ティエリ・マレ(編)
石井咲+岡村正太郎+永田翔希+中山慎太郎+前山悠+宮脇永吏+八木雅子(訳)

判型:A5判上製
頁数:289頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0466-5 C0074
装幀:西山孝司
12月下旬発売!

歓喜と哄笑が渦巻くファンタジックな喜劇世界!
英雄メネラオスとヘレネをめぐるギリシア悲劇を喜劇に仕立てた『プロテウス』ほか、笑いを恩寵と見なしたクローデルが自らの陰鬱な神学的思考や歴史観の枠をも越えて書き上げた、今なお人気の高い小戯曲五編を収録。
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12月の新刊:モンタージュ小説論——文学的モンタージュと機能と様態《記号学的実践叢書》

2019年 12月 12日

モンタージュ 書影モンタージュ小説論
文学的モンタージュの機能と様態
《記号学的実践叢書》
小柏裕俊(著)

判型:A5判上製
頁数:244頁
定価:3200円+税
ISBN:978-4-8010-00460-3 C0098
装幀:中山銀士
12月下旬頃発売!

物語装置としての“モンタージュ”

ある小説を前にすると、読んでいるというよりも組み立てているという感覚をもつ。例えば、二つのストーリーラインのこちらからあちらへ、あちらからこちらへと往復しながら展開する小説がそうである。数多くの人物がさまざまな場所で行動を起こし、それらをつなぎ合わせなければ、全体像を捉えられない小説がそうである。時間の順序や隔たりを無化するかのように、記憶の断片が次から次へと現れる小説がそうである。あちこちにはめ込まれた引用の出典をたどり直しながら読む小説がそうである。辞書の体裁を借りた小説、脚注の中で新たな物語が始まってしまう小説などもそうである。(…)このような「組み立て」が求められる小説を、モンタージュ小説と呼びたい。(本文より)


「意識の流れ」「コラージュ」「ポリフォニー」など、読書行為が「組み立て」となる小説が数多く生み出されてきた。
本書はこうした小説を「モンタージュ」という概念から捉え直し、制作手法からばかりではなく、「縞模様」と「紐づけ」をキーワードに作品受容の観点から制作/読解の手法を実践的に検討することで、分析装置としての「モンタージュ」を鮮やかに提示する。

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12月の新刊:ある感傷的な小説《フィクションの楽しみ》

2019年 12月 10日

感傷的な小説 書影ある感傷的な小説
《フィクションの楽しみ》
アラン・ロブ=グリエ(著)
的場寿光(訳)

判型:四六判上製
頁数:226頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0459-7 C0098
装幀:宗利淳一
12月下旬頃発売!

大人のためのおとぎ話
少女に対する偏愛! 強迫的なまでにサディスティックな性癖!!
常軌を逸した過激で暴力的な描写によって、少女たちの監禁や虐待の場面をはじめ、露骨なまでに作家に取り憑いた妄想を描き出す、遺作となった〈大人のためのファンタジー〉。
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12月の新刊:気まぐれニンフ《フィクションのエル・ドラード》

2019年 12月 6日

気まぐれニンフ_書影気まぐれニンフ
《フィクションのエル・ドラード》
ギジェルモ・カブレラ・インファンテ(著)
山辺弦(訳)

判型:四六判上製
頁数:353頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0271-5 C0397
装幀:宗利淳一
12月下旬頃発売!

ユーモア、言葉遊び、映画、そしておそらくは一度も存在しなかった街への絶え間ないノスタルジーこそ、この作家の本質である。マリオ・バルガス・ジョサ

言葉と記憶の迷路
《もう40年以上も前のことなのに、いまだに彼女の姿をまさにいま見ているかのように思い出せる。その時以来、わたしはただの一日も彼女を思い出さない日はなかった。》
魅力あふれる16歳の少女エステラとの運命的な出会いから愛の逃避行におよぶ主人公。ハバナの街を巡るひと夏のアヴァンチュールの終着点とは? 永遠なる《ニンフ》との思い出を言葉遊びに溢れた軽妙洒脱な会話で描き出す、言葉の曲芸師カブレラ・インファンテの快作。
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