6月の新刊:百人一死——詩人たちはいかに死んだか

2023年 6月 9日

百人一死百人一死
詩人たちはいかに死んだか
井伊華言(著)

判型:A5判上製
頁数:357頁
定価:4500円+税
ISBN:978-4-8010-0735-2 C0098
装幀:西山孝司
6月下旬発売!

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詩人たちの死の歴史は殺人により始まる
自殺、殺人、病死、刑死、流謫の裡の死、奇禍による死、野垂れ死に……
尋常ならざる生を生き、異常な死を遂げた詩人の例は古今東西枚挙にいとまがない。
西洋古典文学、漢詩、江戸文藝をめぐる著作で知られる屁成の奇人・枯骨閑人改め恍惚惨人が、
詩人百人の「死に様」を諧謔と痛憤をこめて綴った、戯作・詩人往生絵巻。

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6月の新刊:ペテルブルク神話と文学のコロムナ

2023年 6月 9日

ペテルブルク神話ペテルブルク神話と文学のコロムナ
近藤昌夫(著)

判型:A5判上製
頁数:345頁
定価:5000円+税
ISBN:978-4-8010-0733-8 C0098
装幀:滝澤和子
6月下旬発売!

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幻想都市の文学探訪
近代化のシンボルとしてピョートル大帝の命により急造された〈歴史なき都市〉サンクトペテルブルク。その中でも、かつての貧民街であり庶民的な風景が広がる下町〈コロムナ〉地区。
プーシキン、ゴーゴリ、ドストエフスキーの作品に登場する、この〈コロムナ〉地区の表象を読み解きながら、幻覚、奇譚、恐怖に彩られる幻想的な〈ペテルブルク神話〉の源流をロシア・フォークロアをはじめとする民衆文化に探り当てる、19世紀ペテルブルク文学論。

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6月の新刊:オッティーリエの掌——批評集成

2023年 6月 9日

オッティーリエの掌オッティーリエの掌
批評集成
有馬弘純(著)

判型:A5判並製
頁数:348頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0734-5 C0098
装幀:齋藤久美子
6月下旬発売!

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〈性愛は人生において最大の非合理的能力である〉
漱石『三四郎』に描かれる恋愛と婚姻制度をめぐる葛藤を考察し、〈性〉というものの基層に迫った表題作ほか、劇作家別役実の長年の友人であった著者が、その死を契機に別役、佐々木基一、金鶴泳らとの交流を振り返るとともに、近代日本文学、フランス文学、映画をめぐる多彩な批評を集成する。

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6月の新刊:ゼロK《フィクションの楽しみ》

2023年 6月 7日

書影_ゼロKゼロK
《フィクションの楽しみ》
ドン・デリーロ(著)
日吉信貴(訳)

判型:四六判上製
頁数:311頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0732-1 C0097
装幀:宗利淳一
6月下旬発売!

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生か、死か、死のない死か

アメリカの大富豪ロス・ロックハートは、難病に冒された愛する妻の身体を凍結し、未来の医療に託そうと目論んでいた。
プロジェクトに巨額を投じる父に招かれ、中央アジアの地下研究施設を訪れた息子ジェフリーが見たものとは……?
科学技術の進歩は肉体の復活と人類の更新、永遠への到達を約束しうるのか。
そして愛は絶対零度の世界でも生き長らえるのか。
極限状況において人間の限界を問う、異色の恋愛小説。

人体凍結による永遠の生の獲得、ロシア・ウクライナ問題、隕石落下による大災害、惑星規模で頻発するカタストロフィ、世界の終わり、歴史の超越によるアセンション……
これは予言の書か、希望の書か、黙示録か?
『ポイント・オメガ』と『沈黙』を架橋する後期デリーロの新たなる傑作長編、ついに翻訳完成!!


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6月の新刊:クローデルとその時代

2023年 6月 6日

書影_クローデルとその時代クローデルとその時代
大出敦(編)

判型:A5判上製
頁数:378頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-00724-6 C0098
装幀:宗利淳一
6月下旬発売!

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詩人大使の転換期
生誕150年を機会に再評価をみせる作家ポール・クローデル。外交官として東洋に赴任することで、大きな転換が作品にもたらされた時代とはいかなるものだったのか。「日本」「演劇」「音楽」「宗教」の諸相からアプローチし、詩人大使の多面性に光を当てる。

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6月の新刊:ロートレアモンとサド《批評の小径》

2023年 5月 25日

書影_ロートレアモンロートレアモンとサド
《批評の小径》
モーリス・ブランショ(著)
石井洋二郎(訳)

判型:四六判上製
頁数:331頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0726-0 C0098
装幀:宗利淳一
6月上旬頃発売!

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批評=臨界点クリティック
への無限運動

作品の読解と批評を創造行為のうちに共鳴させ、批評に新たな地平を切り拓いたモーリス・ブランショ。ロートレアモン/サド作品の分析をとおして、生成過程にある開かれた作品経験を《創造的批評》として実践してみせた画期的著作。

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6月の新刊:文学の政治《批評の小径》

2023年 5月 25日

書影_文学の政治文学の政治
《批評の小径》
ジャック・ランシエール(著)
森本淳生(訳)

判型:四六判上製
頁数:402頁
定価:4200円+税
ISBN:978-4-8010-0707-9 C0010
装幀:宗利淳一
6月上旬頃発売!

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詩人と労働者を
分割=分配 パルタージュ
するもの

「文学の政治」とは、作家が行う政治活動や、その作品の政治的側面をいうのではない。《文学は文学として政治を行う》のである――
エクリチュールの民主主義が成立する近代以降、《文学》によってラディカルな次元で可能となる既存の「
分割=分配 パルタージュ
」への異議申し立てを提示する、メタ・ポリティークの詩学。
《政治的活動によって感性的なものの
分割=分配 パルタージュ
はかたちを変える。公共の舞台に新たな対象と主体が導入され、見えなかったものが見えるようになり、騒々しい動物が話す存在として耳を傾けられるようになる。「文学の政治」が含意するのは、文学は文学として、こうした空間と時間、見えるものと見えないもの、言葉と雑音の切り分けに介入する、ということである。》(本書より)

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6月の新刊:評伝 ポール・ヴァレリー

2023年 5月 15日

評伝ヴァレリー_書影評伝 ポール・ヴァレリー
ミシェル・ジャルティ(著)
恒川邦夫(監訳)

判型:A5判並製・函入3巻本
頁数:1巻:607頁+別丁:16頁/2巻:653頁/3巻:734頁
定価:30000円+税
ISBN:978-4-8010-0706-2 C0098
装幀:宗利淳一
6月上旬頃発売!


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ヨーロッパの知性と評されたポール・ヴァレリーの生涯を描いた浩瀚な伝記、ついに刊行!
詩人の生涯をたどりながら、フランスで起きた歴史的事件(ドレフュス事件、第一次世界大戦、第二次世界大戦)、驚くべき広がりをもった各界の人々との出会いの数々を描き出す。狭義の文学史の枠組みを遥かに超えた、19世紀末から20世紀半ばに至る、ヨーロッパの政治・経済・社会・科学・文明など多岐にわたる時代絵巻。

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5月の新刊:艾未未アート「戦略」——アートが「政治」を超えるとき

2023年 5月 12日

艾未未_書影艾未未アート「戦略」
——アートが「政治」を超えるとき
宮本真左美(著)

判型:A5判上製
頁数:560頁
定価:7000円+税
ISBN:978-4-8010-0702-4 C0070
装幀:鳥山晋
5月下旬頃発売!

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艾未未を前にして、もはやわれわれに、「アート」が逃げ込める「聖域」はない。
——福住治夫

艾未未にとってアートとは、その「生きる」現実のただならぬ種々相を、見えるかたちにして残すことだ。本書は、彼に拮抗するばかりの熱量を傾けて、この「全身アーティスト」の全貌に迫った。

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5月の新刊:中村真一郎手帖18

2023年 4月 30日

中村手帖18_書影中村真一郎手帖18
中村真一郎の会(編)

判型: A5判並製
頁数:102頁
定価:1000円+税
ISBN:978-4-8010-0729-1 C0091
装幀:齋藤久美子
好評発売中!

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中村真一郎とフランス文学
プルースト『失われた時を求めて』を愛読し、自らの創作の糧とした中村真一郎の姿を明らかにする講演、また現代文学の翻訳にも積極的だった作家の翻訳観を捉える講演のほか、論考・エッセイを多数収録。
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4月の新刊:タルブの花――文学における恐怖政治

2023年 4月 19日

タルブの花_書影タルブの花
文学における恐怖政治
ジャン・ポーラン(著)
榊原直文(訳)

判型:四六判上製
頁数:170頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0712-3 C0098
装幀:宗利淳一
4月下旬発売!

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新たな修辞学へ
文学が退廃し言語への不信が増大しているいま、批評にはなにができるのか。《常套句》を拒む文学の恐怖政治家に対し、文学は日常的な《言葉》に頼ってこそ花咲き誇ると唱える、20世紀文芸批評における記念碑的作品。

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イベント:『感受性とジェンダー』刊行記念トークイベントのお知らせ

2023年 4月 7日

この度、小川公代・吉野由利編『感受性とジェンダー――〈共感〉の文化と近現代ヨーロッパ』(2023年3月30日)の刊行を記念して、4月18日(火)19:30から、下北沢B&Bでトークイベントが開催されます。美学者の伊藤亜紗先生をゲストにむかえ、編者である英文学者の小川公代先生と対談していただきます。ふるってご参加ください。

小川公代×伊藤亜紗
「私たちの時代の感受性について考える」
『感受性とジェンダー』(水声社)『ケアする惑星』(講談社)W刊行記念


書影_感受性とジェンダー日時:4月18日(火)19時30分〜(19時開場)
会場:本屋B&B・リアルタイム配信(見逃し視聴あり)
参加費:【来店参加(数量限定・1ドリンク付き)】2,750円(税込)/【配信参加】1,650円(税込)
主催:本屋B&B


詳しくはこちらまで。

 

中村真一郎の会 第18回総会開催のお知らせ

2023年 4月 5日

2023年4月22日(土)午後2時より、明治大学駿河台校舎研究棟4階、第1会議室において、中村真一郎の会第18回総会および記念講演会を開催いたします。

pm 2:00〜 総会
pm 2:30〜pm 4:45 記念講演会
◇田中優子先生「中村真一郎と江戸」
◇揖斐高先生「『雲のゆき来』と元政上人」

記念講演会は非会員の方の参加も受け付けております(参加料=1000円)。
* ご出席の際はマスク着用をお願いいたします。
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「中村真一郎の会」ホームページをリニューアルしました。
会の最新情報は、今後こちらのサイトにて発信いたします。https://sites.google.com/suiseisha.net/nakamura/

 

4月の新刊:戦争と劇場——第一次世界大戦とフランス演劇

2023年 4月 5日

戦争と劇場_書影戦争と劇場
第一次世界大戦とフランス演劇
小田中章浩(著)

判型:A5判上製
頁数:436頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0720-8 C0074
装幀:山崎登
好評発売中!

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戦争と「見せ物」の不可分の関係
価値観の転倒を引き起こした第一次世界大戦。激動のなか、威光を放ったフランス演劇界が強いられた変化とは? 愛国心を掻き立て、プロパガンダに与し、文化の威信を賭ける者。一時の娯楽を夢見て、炸裂する風刺の中に一抹の真実を見出す観客。風俗劇やレヴューの流行、そして前線で開かれる軍隊劇場……新聞・雑誌から検閲調書まで渉猟し、戦争と演劇の関係の本質に迫る。
《英語を含めた西洋語においてtheaterとは「戦線(戦域)」(theater of war)を意味する軍事用語でもある。たとえば第二次大戦におけるEuropean theaterとは「ヨーロッパ演劇」ではなく、「ヨーロッパ戦線」を指す。theater of warは、同じ意味の十七世紀のラテン語 theatrum belliに由来するのだが、この時代から戦場を一種の劇場のようなものとして見る発想が生まれたということであろう。》

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4月の新刊:ボードレール 詩と芸術《日仏会館ライブラリー》

2023年 3月 24日

ボードレール詩と芸術ボードレール 詩と芸術
《日仏会館ライブラリー》1
中地義和(編)

判型:A5判上製
頁数:351頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0699-7  C0098
装幀:滝澤和子
4月上旬発売!

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〈一枚の絵の最良の解説は、一篇のソネあるいはエレジーであるかもしれない〉
近現代詩を開拓した詩人ボードレールは、近代芸術批評の起点に立つ批評家でもあった。
日仏の研究者・作家が協同し、美術や音楽と共鳴しつつ深化するボードレールの詩学と、さらには女性観の考察を通じて、詩人の創作原理の真髄に迫る。

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4月の新刊:ソヴィエト科学の裏庭——イデオロギーをめぐる葛藤と共存《水声文庫》

2023年 3月 24日

ソヴィエト科学の裏庭ソヴィエト科学の裏庭
イデオロギーをめぐる葛藤と共存
《水声文庫》
金山浩司(編)
藤岡毅+セルゲイ・コルサコフ+市川浩+コンスタンチン・トミーリン+齋藤宏文(執筆)

判型:四六判上製
頁数:306頁+モノクロ別丁4頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0708-6  C0022
装幀:宗利淳一
4月中旬発売!

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閉鎖された〈イデオクラシー国家〉における科学研究の実像
スターリン時代の哲学者・科学者たちは、教条的なイデオロギーと権力に翻弄されるばかりであったのか。
マルクス主義、遺伝学、量子力学、植林計画をめぐる論争を中心に、闘争する研究者たちの科学的探求の試みに光を当てる、ソヴィエト科学史研究の最前線。

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4月の新刊:アルベール・ロンドル 闘うリポーターの肖像《南山大学学術叢書》

2023年 3月 10日

ロンドル書影アルベール・ロンドル
闘うリポーターの肖像
《南山大学学術叢書》
真野倫平(著)

判型:四六判上製
頁数:384頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0715-4 C0098
装幀:滝澤和子
4月上旬発売!

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ルポルタージュ」はこうして生まれた!
世界中へと旅立つことが容易ではなかった20世紀初頭、戦場、徒刑場、精神病院、植民地などあらゆる地に赴き、戦うヒーローとして、ルポルタージュを書き続けたアルベール・ロンドル。その記事によって社会制度を変えてしまうほどの影響力を持った稀代のジャーナリストの生涯を追う。

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4月の新刊:サロメ 詩と散文のはざまに――ボードレール・マラルメ・フローベール・ユイスマンス

2023年 3月 10日

サロメ書影サロメ
詩と散文のはざまに――ボードレール・マラルメ・フローベール・ユイスマンス
ベルトラン・マルシャル(著)
大鐘敦子・原大地(訳)

判型:A5判上製
頁数:360頁
定価:5500円+税
ISBN:978-4-8010-0716-1 C0098
装幀:滝澤和子
4月上旬発売!

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サロメとは誰か。
ヨーロッパ世紀末における《宿命の女》(ファム・ファタル)の代表的存在であり、文学・絵画・オペラ・舞台、彫刻、バレエとあらゆる芸術分野で表象された《サロメ》。従来の比較文学や神話学的分析、精神分析や美術批評とは一線を画し、近代の偉大な文学者たちのテクストを対象として、間テクスト的、間生成批評的、間美学的手法を自在に用いながら、サロメ流行の根底にあった歴史的命題を浮かび上がらせる、マラルメ研究の泰斗による《サロメ》批評!

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3月の新刊:感受性とジェンダー——〈共感〉の文化と近現代ヨーロッパ

2023年 3月 10日

書影_感受性とジェンダー感受性とジェンダー
〈共感〉の文化と近現代ヨーロッパ
小川公代・吉野由利(編)

判型:四六判上製
頁数:308頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0713-0 C00098
装幀:宗利淳一
3月下旬発売!

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共生のための想像力
尊厳を踏みにじられた他者をケアして連帯する一方、感情の激発や煽動が危惧されもする昨今、「共感」は時代を理解するキーワードとなった。しかし、この感性は現代に始まったのではなく、18世紀の「感受性」文化にその萌芽を宿していた――ロマン主義文学、道徳哲学、ジェンダーをめぐる言説を通して、「共感」の可能性から、その矛盾と限界までを探る!

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3月の新刊:マグレブ/フランス 周縁からの文学

2023年 3月 10日

書影_マグレブ/フランスマグレブ/フランス 周縁からの文学
植民地・女性・移民
石川清子(著)

判型:A5判上製
頁数:414頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0705-5 C0098
装幀:Gapard Lenski
3月下旬発売!

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背反しながらも強く結ばれ、
混ざりながら描かれる新たなテリトリー

フランス植民地時代から独立を経て、豊かな文学的土壌を築き上げてきたマグレブ文学。《植民地》、《女性》、《移民》をテーマに、周縁から中心へと波及するはかり知れない衝撃を観測する出色の文学論。

《「フランス語マグレブ文学」や「フランス語圏文学」という領域その境界線を変えながら新たな地図を形成していくだろう。本書は「フランス語マグレブ文学」という枠組に視線を投じることから始めて、マグレブ/フランスという背反しながら強く結ばれ、せめぎ合いながら混ざって新たなテリトリーを描いていく文学を、三部の主要テーマに分け、緩やかな時系列に沿って追っていく。》(本書より)

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